「シルクスクリーンプリント」を知ろう

デザインについて

学校や会社、クラブ活動やスポーツチームなど、みんなでお揃いのオリジナルTシャツを作成する機会は沢山あります。オリジナルTシャツを作るとなれば、せっかくなら綺麗な印刷で長持ちするものを選びたいですよね。一口にオリジナルTシャツといっても、「シルクスクリーンプリント」「転写プリント」「インクジェットプリント」などなど……その印刷方法は様々です。

ですが、実際にどのような工程でプリントをするのか、どんなメリットやデメリットがあるのかまでは知らない方も多いと思います。今回は、その中でも特に人気の高い「シルクスクリーンプリント」でオリジナルTシャツを作成する作業工程をカンタンにご紹介します。

そもそもシルクスクリーンプリントとは一体?

「版」を用いて商品にインクを刷り込む、伝統的でありながら人気の高いプリント方法です。孔版印刷の一種で、版にインクを塗布し印刷をするのではなく、デザインの形に従って版に開けた穴(孔)からインクを落として印刷をする印刷方法となります。かつては版に絹(シルク)を使っていたので「シルクスクリーン」と呼ばれますが、現代ではポリエステル等の化学繊維を使用するようになりました。出来上がった「版」を用いて、「スキージー」というヘラを使って1枚1枚職人が手作業でプリントを行います。

インファクトリーでは衣類へのプリントを専門としておりますが、シルクスクリーンプリント自体はガラスやプラスチック、金属など様々な素材に印刷が可能ですので、生活のいろいろな場面で活用されています。平面だけではなく、瓶やコップなどの曲面にも印刷が可能という利点もあります。いろんなもの、いろんなところに印刷ができる、とっても便利なプリント技術なんですね!

また、「シルクスクリーンプリント」は耐久性にも優れ、色落ちしにくく仕上がりも綺麗ですので、そういった面でとても人気の高いプリント方法になります。

製作の工程を紹介!

次に、製作の工程を順を追ってご紹介します。どのような方法でプリントを行うのかを理解すれば、オリジナルTシャツを作成する時の疑問も少なくなり安心かも!

製版

シルクスクリーンプリントをする際にまず必要になるのが『版』。1つの版で表現できる色数には「1色」と限りがありますので、2色のデザインであれば2つの版、3色のデザインであれば3つの版が必要になります。インファクトリーでは、フィルムを必要とせず版に直接印刷するダイレクト製版機を導入しており、製版時の柄のずれ・歪みがなくデザインを再現することが可能です。ですが、全て手作業でプリントをしますので、色と色が隣り合うデザインでは、1mmのズレであっても隙間が目立つことになってしまいます。そういった事態を防ぐために、製版の段階でプリントを行う色の順番によって、色と色の間に隙間が生まれないように微調整をしながら作業をしています。

製版

調色

シルクスクリーンプリントにてTシャツを作る際に使用するインク。インファクトリーでは現在62種類のインクのカラーのご用意がございます。62種類のインクの1色1色の全てを、毎日社内で調色を行なっています。

また、既存のインクカラー以外のプリントを希望される場合は、『DIC』または『PANTONE』で色版をご指定いただければ、特殊なカラーでない限りは希望のカラーでプリントをすることもできます。※調色をご希望の場合、1色あたり1,000円のオプション料金が追加になります。※WEBカラー、CMYK、RGB、デザインデータに近い色は ”指定不可” となります。

調色の工程

印刷

版とインクの準備が整ったら、いよいよプリント作業です。弊社では、自社工場にて職人が1枚1枚手作業でプリントを行なっています。ラバーインクの特性上、生地に対してインクを染み込ませるのではなく、生地にインクを乗せて熱乾燥によってインクを定着させます。そのため、インクのにじみが発生しにくく、限度はありますが細かい線や隙間の表現も可能!とはいえ、1枚1枚手作業で印刷を行いますので、プリントをする職人の腕がとても重要になってきます。

また、オリジナルTシャツの特性上、ひとりひとりのお客様からいただくデザインは全て異なります。細かな線や隙間、文字など、できる限り綺麗にプリントできるよう、集中し、1枚1枚心を込めて印刷いたします。長年の修行を重ねたプリント職人に、安心してお任せください!

シルクスクリーンプリント

シルクスクリーンプリントのメリット/デメリット

シルクスクリーンプリントを希望していた場合でも、製作の内容によっては別のプリント方法を検討した方がいいケースもございます。その場合は製作会社のスタッフから提案させていただく場合がほとんどですが、あらかじめ「シルクスクリーンプリントのメリット/デメリット」を知っていると、製作内容を検討する上で参考になるかと思います。

メリット

・枚数が多ければ多いほど、1枚あたりのコストが低くなる
版を作成してプリントをする方法のため、ご制作の枚数が増えるほどに1枚あたりの版代の負担額を減らすことが可能です。また、プリント料金の計算も「1枚〜3枚(一律料金)」「4枚〜9枚(一律料金)」「10枚〜29枚」「30枚以上」といった区切りで料金設定が変わり、枚数が増えるほどお値段が下がります。

・発色が綺麗で色も褪せにくく、耐久性に優れる
シルクスクリーンプリントで使用されるインクは、色褪せにくく、耐久性に優れています。洗濯をしても、簡単に剥がれてしまうような心配はございません!また、Tシャツにインクを染み込ませるのではなく、生地の上にインクを乗せて熱乾燥によって定着させるため、生地色の影響を受けず、発色もとても綺麗です。

・ラメインクや蛍光インクなどの特色プリントも可能
転写プリントやインクジェットプリントでは表現が不可能なプリントカラーも、シルクスクリーン印刷なら可能です。ラメや蛍光のような特色の場合、オプション料金として1枚のプリントにつき50円〜200円が加算されますが、インパクトは大!

・一度版を作れば、追加注文の際の版代は不要
同じ版を使用できる追加注文であれば、版代は無料です!版の保管期限を設けている会社も少なくないですが、インファクトリーではご制作の履歴さえ残っていれば〝半永久的に追加注文が可能〟!ただし、同じデザインでもプリント位置が前回と異なる場合や、ブルゾン系の油性インクを使用するアイテムの場合など、版の使い回しができない条件もありますので注意が必要です。

デメリット

・製作の枚数が少ないとコストが高くなる
版の料金は1枚の製作でも100枚の製作でも同じ金額です。ご製作の枚数が少ないとその分1枚あたりの負担額が上がってしまいますので、シルクスクリーン印刷でのオリジナルTシャツ作成は、10枚以上でご制作いただくことをオススメいたします。

・プリントの色数が多いとその分金額があがる
色数の分だけ版が必要になりますので、カラフルなデザインでは版代も嵩み、プリント料金も上がってまいります。あまり色数が多いデザインは、シルクスクリーン印刷よりもフルカラー印刷のほうがコストが下がってくることもありますので、要相談です。

・仕上がりに個体差が発生する場合がある
先述した通り、1枚1枚職人が手作業でプリントを行いますので、製作の枚数が多い場合はクオリティに個体差が発生するケースがあります。特に繊細なデザインですと、インクの詰まりによりデザインの再現性が落ちてしまいます。そう言った事態を防ぐために、版を複数用意したりの工夫を施しますが、ある程度の個体差はあらかじめご了承下さい。

・ドライ素材の多色には少し注意が必要!
ポリエステル100%のドライ素材の商品は、綿製品に比べてインクの堅牢度が低く、プリントの剥がれや色落ちが発生する危険性が高くなっております。また、素材の特性上生地の伸縮が発生するため、作業の段階で柄と柄のズレ(2色以上の柄の場合)が発生する場合もございます。不安がある場合、綿素材へ変更していただくことをお勧め致します。

まとめ

冒頭でお話しした通り、シルクスクリーン以外にも様々なプリント方法がございます。その中でもシルクスクリーンプリントは、古くから人気の高い伝統的なプリント技術であり、弊社が最も得意とするプリント方法です。製版・調色・印刷と、それぞれの工程で沢山の職人が携わり、お客様にご満足いただけるよう、みな心を込めて作業をしています。ぜひ、シルクスクリーンプリントでオリジナルTシャツを作ってみて、実物を手にとって品質を実感してください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

Written by 小林

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