シンプルなTシャツやトップスに刺繍(ししゅう)が入っていると、オリジナリティが加わってかわいいですよね。刺繍には多くの図案があり、子どもから大人まで好みのものを選ぶことができます。少しの工夫でトップスの与える印象を変えたり、より一層の愛着が湧いて大切にしたりすることができるでしょう。世界に1つのデザインを親子お揃いで着たり、プレゼントにしたりするのもおすすめです。また、洗濯で取れないシミや穴などをワンポイントの刺繍によって隠すことも可能です。
刺繍は自分で入れることができますが、伸縮性のある生地に刺繍を入れられるか不安な人もいるでしょう。自作する場合には押さえておくと便利なコツがあります。今回は、初心者でもできる刺繍のやり方やポイントをご紹介します。
刺繍の図案の探し方
Tシャツに刺繍することが決まったら、まずは刺繍の図案を探します。初心者の場合はどこで図案を手に入れればよいかわからず戸惑うこともあるでしょう。
インターネットで刺繍の図案を検索すると、たくさんの図案や作品を参照することができます。手始めにどのような図案があるのか見てみるとよいでしょう。著作権フリーの図案の中から自分の好きなものやTシャツのイメージに合うものを見つけたり、新たなアイデアを得ることができたりするかもしれません。初心者向けの無料図案でも可愛いものや海外のものがたくさんあります。また、刺繍本を購入して参照するのもよいでしょう。刺繍の手順や美しく仕上げるコツなどが記載されているので教本としても役立ち、手元に置いて作業したり何度も繰り返し使えたりする点も便利です。
既に頭の中で刺繍したい図案のイメージが出来ている場合は、自分でイラストを描くことも可能です。自作の図案で仕上げたTシャツは世界で一枚の作品になります。
また、初心者キットについている図案を利用するのも手です。初心者キットに付属する図案は、初心者でも取り組める簡単なものが多く、取り掛かりやすいでしょう。
準備するものは?
ここでは、刺繍をするにあたって準備しておくものをご紹介します。
刺繍針
裁縫用の針ではなく、刺繍用の針が必要です。一般的にはさまざまなサイズのものがセットで販売され 2本取りで刺繍する場合は、7号の刺繍針を使いますが、メーカーによっても異なるので相談できる場合は手芸店で確認しましょう。
刺繍糸
Tシャツの生地と図案から必要な色を選びましょう。さまざまな太さの糸があり図案によっても異なりますが、一般的には細い6本の糸から成る25番のものを2本取りで使用することが多いようです。取り出すときはゆっくりと丁寧に引き抜きます。
刺繍枠
手芸店で購入すると数百円以上かかる刺繍枠ですが、初心者の場合は使いやすいものを購入するのがおすすめです。布をきちんと張って固定できるものが作業しやすいでしょう。お店によっては取り扱いや在庫がない場合もあります。図案や作品に合ったサイズを使用します。初心者の場合は12センチや15センチのサイズが使いやすいでしょう。ただし、Tシャツの端部分に刺繍をする場合は刺繍枠が使えないケースもあります。
刺繍用下地シート
図案を生地に写すには刺繍用下地シートを使うと便利です。手描きやプリンターでの印刷が可能で、生地に貼り付けてそのまま刺繍をします。水溶性なので洗った後は刺繍糸だけが残る仕組みです。ただし、作業中にシートに付着している糊がべたつく場合があります。代わりにトレーシングペーパーを使用することもできますが、水溶性ではないので刺繍した後に丁寧にはがしていく必要があります。
接着芯
生地が薄手の場合は片面接着芯があると便利です。刺繍した部分に張りも出て綺麗に仕上がります。
実際に刺繍をしてみよう
実際に刺繍をする手順をご紹介します。
1)生地にアイロンをかけて接着芯を貼る
生地がよれていると綺麗に刺繍ができないので、アイロンをかけておきましょう。薄手の生地に接着芯を使用する場合は、生地の裏側に貼り付けます。
2)図案を生地または下地シートに写す
用意した刺繍の図案を直接Tシャツに描き込むか、下地シートに転記します。シートを利用する場合は、生地にシートを貼り付けます。
3)刺繍枠にセットする
生地を刺繍枠に取り付けます。図案よりも大きい枠を使用しましょう。シワができると綺麗に仕上がらないので、生地がきちんと張るようにセットします。
4)刺繍する
準備ができたら、実際に刺繍を施していきます。通常の裁縫のように玉結びや玉止めをする必要はなく、余分な糸は10センチほど残しながら刺繍を進めていき、最後に糸始末をしましょう。トレーシングペーパーを使用して図案を写す場合は、刺繍が終わった箇所から徐々にはがしていきます。
5)糸始末をする
縫い始めと終わりの余分な糸を刺繍の縫い目に通して始末していきます。最後に余った糸は切り取りましょう。ここで玉止めをしてしまうと、裏地がデコボコして着心地が悪くなってしまいます。
6)下地シートや接着芯を取り除く
図案の転記に下地シートを用いた場合は、生地を水に浸してから流水で丁寧にもみ洗いするとシートが溶けていきます。刺繍を傷つけないように気を付けましょう。始めに接着芯を使用した場合は刺繍の周りが剥がれてしまいがちなので、刺繍の淵に沿って余分な部分を取り除いておきます。ゆっくりと丁寧に切り取ります。こうした細かい処理によって作品の完成度や着心地の良さに差が出ます。
刺繍をしたTシャツはどう洗う?
自分で刺繍をしたTシャツはほつれてしまわないか心配になりますよね。通常は、糸始末がきちんとされていれば洗濯機で洗ってもほつれることはありません。ただし、刺繍糸の色落ちや収縮を考えると、自作の刺繍を施したトップスはなるべく手洗いするのがよいでしょう。
手洗いするには、中性洗剤もしくは石鹸をバケツや水桶に入れ、ぬるま湯で溶かしてお刺繍のある部分はより丁寧に扱い、優しくもみ洗いして何度か水を取り替えながらすすぎます。乾かす際には、タオルで挟んで水気を取ります。軽く叩いて脱水し、風通しのよい日陰で乾かしましょう。
刺繍は、アイロンに強くありません。直接アイロンを当てると刺繍糸がつぶれてしまうことがあります。仕上がったTシャツにアイロンをかけたい場合は、生地の裏側にアイロンを当てるように注意しましょう。
自作初心者向けの刺繍のまとめ
Tシャツへのワンポイント刺繍は初心者でも取り組みやすく、今回ご紹介したポイントを押さえておくと綺麗に仕上げることができます。自分で刺繍をすればお気に入りの図案を入れることができます。また、世界に1枚だけのオリジナルTシャツを作ってプレゼントするのも喜ばれます。
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Written by onogi